今日は自分が最近、人生の先生などではないかと思っているエピクテトス先生の紹介をしたいと思います!
今までもエピクテトス先生(エピ先生)の言葉を引用して、紹介してきました。
今回はエピ先生自身の生涯などを紹介したいと思います!
まずはエピ先生のざっくりとした紹介です⇩
最後にエピ先生からも一言いただいているので是非最後まで読んでみてください!
エピクテトス先生の生涯
エピクテトス先生(紀元50/60~135年頃)の人生は、主に三つの段階に分かれています。
- 奴隷時代
- 解放され修学した若者時代
- 私塾を経営した教師時代
奴隷という社会の最底辺の身分として生まれ、そこから後世にも名を遺す哲学者となったエピクテトス先生の生涯を振り返りましょう!
《エピクテトス先生の生涯》
実は本名はわからない💦
エピクテートス(Epictetos)とは『後になって獲得されたもの』の意味。
プリュギア地方(現在のトルコ南西部)のヒエラポリスの町に奴隷の両親から生まれました。
まずは奴隷時代です!
奴隷時代
幼少時は、ローマでエパフロディトスという主人に仕えました。
※このエパフロディトスも奴隷出身ながら、解放後は暴君ネロの秘書として仕え、最後にはその自殺をほう助したとも伝えられる。
少年時代に利発だったエピクテトス先生は主人から許されて、当時の優れたストア派哲学者ムソニウス・ルフス(30~101頃)の講義に出席する。
これがエピ先生とストア派哲学の出会いであった・・・
そしてその後年季があけ解放される。
修学した若者時代
解放後されると同時に、ルフスの下でしばらく助教師として研鑽を積んだ。
ところがここでエピ先生に衝撃が・・・
ドミティアヌス帝(在位81~96)が思想統制を強める為に、暴政を批判した当時の知識人を敵視し、首都ローマから哲学者追放令を発布!
エピ先生はローマを去ってギリシア本土のニコポリスに移住。
そこで私設の学校を開いて哲学を教えるようになった。
私塾を経営した教師時代
エピ先生はアテネやオリンピアに短期滞在した期間を除けば、終生このニコポリスで生活しました。
やがてストア派哲学者としての名声が高まると、いろいろな人が面会や相談に訪れました。
その中には旅の途中で訪問したハドリアヌス帝(五賢帝の一人➡なんかカッコイイ)もいました!
※余談ですが漫画『テルマエ・ロマエ』にハドリアヌスは登場します!映画では市村正親さんが演じましたね⇩
先生は独身でしたが晩年に結婚!(おめでとうございます<m(__)m>)
これも知人から託された孤児を養育する為だったと言われているそうです(なんて良い人)
そして135年に亡くなったそうです😢
先生の教えはどうして広まった?
先生自身は著作は残してはいません!
弟子のアリアノスさんが、エピ先生の言行をそんまま記録してくれました!
現代に生きる私たちがエピ先生の言葉に触れることが出来るのは、アリアノスさんのお陰でもあります。
みんなで『ありがとうございます!』と言いましょう!
※ただアリアノスさんには書籍として残すつもりはなかったようで、自分がエピ先生との会話を覚え書きとして書いていたメモのようなものが、エピ先生の死後になぜか流出してしまいます(犯人は誰?)
これにびっくりしたアリアノスさんは・・・
これはエピクテトス先生の公式な著作ではなく、自分の覚え書きです💦
もし変なところがあればその責任は自分にある!
と釈明している手紙があるそうです(書籍:『エピクテトス人生講義』の冒頭がこの手紙です)
何はともあれ先生の貴重な言葉は残されました!
エピクテトス先生の教えを伝える文書は合わせて三つ!
- 語録
エピ先生の言行を忠実に筆録した。全8巻のうち4巻分が現存する。一番分量が多い。 - 提要
『語録』待望のダイジェスト版!全部で53章からなる。文庫本のようなもの。 - 断片
エピ先生への言及を集めた資料集。
以上の3つの文書を合わせた本が、岩波文庫から出版されています⇩
邦訳『人生講義』!現代の人も読むことが出来ますが、昔の偉人達も愛読していました!
- マルクス・アウレリウス【哲学者、第16代ローマ皇帝、最後の五賢帝(なんか強そう・・)】
- フリードリヒ・ニーチェ【哲学者、古典文献学者】
- 夏目漱石【教師、小説家、評論家、英文学者、俳人(多才すぎ!)】
他にも沢山いますがここでは割愛します!
多くの人に影響を与えていた人が、当時の身分の最底辺の奴隷出身だったことにはビックリ😮
皇帝に影響を与えたのが元奴隷だったとかは、凄いですよね。
エピクテトス先生から一言
それでは最後に先生一言皆さんにお願いします!
ゴッホン!それでは・・・
わしは昔からたくさんの者の悩みを聞いてきた。ただいつも伝えたい事は一つじゃ!
物事を我々の『権内のもの』と『権外のもの』に分けるという事じゃ!
先生質問です!権内、権外とは何ですか?
『権内』とは権利、権力、権限が及ぶ範囲内という意味じゃ。現代風に言うと『コントロール出来ること』という感じかのぉ。
『権外』はその逆で『自分でコントロール出来ないこと』じゃよ。
ありがとうございます!それでは物事をその二つに分けた後はどうすればいいのですか?
物事をその二つに分けた後は、『コントロール出来ること』すなわち自分の力が及ぶ範囲の事に集中して取り組めばよい!みな自分ではどうしようもない事に力を使い過ぎじゃ。
物事のうちには『我々次第であるもの』と『我々次第でないもの』との両者がある。判断、意欲、欲望と忌避など、およそ我々の〔こころの〕働きによるものは『我々次第』だが、自分の身体や財産、他人からの評判、地位官職など、およそ我々の働きによらないものは『我々次第』ではない。『我々次第であるもの』は本来、自由で、妨げられないし、他人から邪魔されない。だが、『我々次第でないもの』は脆弱で、隷属的で、妨げられてしまうし、自分のものではない。
『提要1』奴隷の哲学者エピクテトス 人生の授業より引用
人の力が及ぶ範囲は限られています!
であれば、自分のコントロールできる事に全集中で取り組みませんか?😊
それでは先生、今日はありがとうございました!
これから様々な人生の悩みを相談していくのでよろしくお願いします<m(__)m>
なんもじゃよ!ではこれからよろしく👋
お、お疲れ様でした💦
今日は講師紹介という形で奴隷の哲学者エピクテトス先生を紹介しました!
哲学というと堅苦しいですが、根本は人々の悩みの相談という印象を本を読んで感じました。
時代が変わっても人々の悩みは尽きません!
古代ローマでその悩みに鋭い指摘を入れまくっていたエピ先生の言葉を一緒に勉強しませんか?
それではまた👋
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